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伝統宗教の衰退とスピリチュアルの台頭ーー伝統宗教の現状と可能性

法要、法事といった伝統的な宗教儀式を行う家が少なくなっている。その一方でスピリチュアルやパワースポットといった分野がブームの段階を終え社会に定着しつつあるが、またその危険性も指摘されている。こうした時代における伝統宗教の役割とは。

伝統宗教の衰退とスピリチュアルの台頭ーー伝統宗教の現状と可能性

風景と化した寺

スピリチュアル、オカルト、精神世界といった分野は関連する事件も多い。詐欺や集団自殺、「悪魔祓い」などと称したリンチ事件などが報じられることは珍しくはなくなった。オウム真理教に至ってはテロリスト集団であった。そこまでいかなくても、いきなり知人が「神が下りた 」「光が見えた」などと言えば、一歩距離を置きたくなるのは当然である。その反面、人間は人知を超えた何かを求めてしまう存在である。生きることの苦しみ、愛する者の死による悲しみ、自らの死への恐怖。曖昧な非科学的グレーゾーンを廃した科学時代の現代だからこそ、科学で割り切れない存在への憧れは強くなるのかもしれない。だが、こうした事件・事故が起こる度に筆者などは「近くの寺や神社ではダメだったのか」と思ってしまうが、オウム事件の幹部が「日本の寺は風景だった」と話していたことが当時話題になった。検索すると今でも実に多くの仏教関係者が、あれは衝撃だったと口にしている。

近寄りがたい存在となった寺

筆者はよく、ある大型寺院を参拝するのだが、寺院に入っても周りを見渡しただけで出ていってしまう人もいれば、椅子に座ってしばし時を過ごしながらも、礼拝をせずに退席する人も少なくない。出入口から中を覗いて結局入らない人もいる。この寺院の賽銭箱は玄関からかなり遠い位置に置いてあり、寺に馴染みのない人にとってはあえて前に行くのは中々に勇気が必要なのかもしれない。筆者も教会の前を通り、中に入ってよいものか思案したことがある。その程度のことも門外漢にとっては高いハードルなのだ。この大型寺院はメジャーな観光地でもあり、「ご自由に」との看板があるのでまだマシであるが中規模の寺は敷居が高い。境内はまだしも本堂に立ち入って良いものかどうかわからない寺院は多い。中には「檀家以外お断り」という旨のタテ看板もあるのだから、閉鎖的なことこの上ない。拝殿が基本的に屋外に開かれている神社と違い、寺院は建物の中に入ることが多いのだから、もう少し開放的な雰囲気は演出できないものかと思う。もちろんそのような寺もあるが、座禅教室など檀家以外の人達と関わりを持とうとする積極的な寺院は全体からすると一部であり、地方の町にポツンと点在する寺や神社はまさに風景のひとつに過ぎない。法隆寺や清水寺など誰でも知っている寺院も「観光施設」であり、風光明媚な「風景」である。あれらを仏の教えを説く「寺」だと認識している人はどれだけいるだろうか。

伝統仏教の怠慢

最寄りの駅前では、よく新興宗教の信者が小冊子などを配布している。通行人のほとんどは無視しているにも関わらず、真夏でも真冬でも彼らはめげずに声をかけ続けている。中には世間からカルトと認定されている教団もあるが、いわゆる新興宗教のすべてがカルト教団というわけではもちろんなく、真摯な信者諸氏の布教活動には頭を下がる。しかしながら伝統仏教(本稿では仏教に絞る)がこういった活動をしているのはあまり見たことがない。彼らが境内から外には出ることは稀である。

伝統仏教が長い歴史と檀家制度に胡座をかいていることは否定できないだろう。口では寺院存続の危機を唱えていながらも、実際は目の前の檀家相手の法事が優先される。布教や教義を伝え継ぐためにも組織は必要であるし、檀家が教団を支えてきたのは事実だ。葬式仏教などと揶揄されるが、どこの寺院も経営は必死である。彼らにも生活があり、僧侶の多くは養う家族の存在がある。

しかし、その状況に甘えきってしまってよいのか。文化史家・竹下節子によると、カトリックの司祭は高齢化している上に独身の誓いをたてているので、孤独な信者との間にやさしい連帯が生まれるという。この点で、日本の僧侶で孤独な環境にいる者はほとんどいないだろう。また、これからの社会に必要であると考える、終末期患者のための仏教的ケア=ビハーラ運動の活動も停滞しているのが現状だ。孤独や死に寄り添うことのない宗教に何の意味があるだろうか。

伝統仏教のススメ

批判が続いたが、こうした問題を指摘するのは伝統仏教に可能性があると信じる故である。死に接して恐怖に怯えたり、悲嘆に暮れる人から、毎日の生活に疲れ、生きるのがしんどい人。そうした人たちにこそ伝統仏教を薦めたい。伝統仏教の良い点としては、まずお金がかからない。僧籍を取得したりするならともかく、勤行をしたり、法話を聞くのは基本的に無料である。寺によっては座禅の会やヨガや瞑想教室などを開催しており、講師を呼んだりする場合にはそれなりの参加費が必要なものもあるが、大抵はお茶代程度のものである。新興宗教の毎月・毎年の諸経費に比べれば微々たるものだろう。そこでは僧侶の話も聞けるし、相談もできる。新興宗教はこうした気軽な距離にいることができない。信徒として入信することが最初の条件となるからだ。こうした長所も先程述べたように積極的な活動を行なっている寺院に限る話ではあるが。

また重要な点として、いたずらに神秘体験などを煽ることなく地に足がついていることが挙げられる。これは何百年の歴史の成果である。伝統仏教(宗教)といえど最初は、怪しげなカルト宗教であった。イエス・キリストは手かざしで病気を治し、水の上を歩いたという。ブッダも悟りを開いた際に「天眼通」(真実を見抜く力)など6種類の神通力を得たとされる。このうち「神足通」は瞬間移動のことで、額面通り受け取ればカルト教団の開祖が自称する奇跡と変わらない。こうした奇跡譚だけを見るなら、歴史上の聖者もカルト宗教の開祖も同様といえる。それが何百年の時を経て理論化され、社会と対話し、常識と非常識との折り合いをつけながら洗練されてきた。悠久の歴史はカルト的要素に対する安全面の保証である。

伝統仏教の隠れた需要と可能性

伝統宗教(仏教)の歴史は安心安全の保証であると同時に、現代の形骸化につながり、現代スピリチュアルに比べて地味で古臭い印象を持つことにもなっている。しかし悩める人たちが求める受け皿としての可能性はまだ尽きていない。

僧侶によるお悩みサイト「hasunoha」は人気を博しており、質問が殺到して制限をかけることもある。開設した浄土宗・井上広法師は、「風景は背景。あるようで存在していないようなものになっていた」と寺院風景論に言及し、「社会の悩みに対する受け皿になっていない、機能不全に陥っているお寺」への危機感が開設のきっかけだと語っている(参照元)。

風景と言われた伝統仏教だが、風景と言われるほど地域に密着しているとも言えるのである。現行制度に甘えず可能性が広げて頂きたい。生と死の問題に踏み込めるのは最終的には宗教しかないのである。

ライター

渡邉昇(掲載日:2020/11/27)

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